この夏の星を見る

小説

この夏の星を見る(上・下)を読み終えた。
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本屋の「夏休みに小説読もうぜ」みたいなコーナーをぷらっとな。
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作者は辻村深月さん。
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ツナグ 想い人の心得
「ツナグ 想い人の心得」を読み終えた。 . . 辻村深月さんの新作で、この本は前作があっての続編だそうだ。自分は前作を読んでいなかったがどうしても読んでみたかったので購入した。著者の「かがみの孤城」がとても好きだったからだ。 . *ここから先はネタバレの可能性があります。 . . . ■ . 嬉しすぎて、この言葉だけでこれから先何年か生きていけそうな気...
傲慢と善良
「傲慢と善良」を読み終えた。 . . 著者は辻村深月さんで、文庫本になっていたので購入。 . . 作者の本を読むのは「かがみの孤城」「ツナグ 想い人の心得」に続いてだった。 . . ■ . . まだこちらにそんな気がないのに「結婚」を迫る女子は、問答無用で「怖い」と思って許されるような、そんな気がしていた。 . . 自由気ままな恋人同士...

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最初、間違えて下巻を買ってしまった。新たに上巻を買いなおして読了。
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レジでしおりがもらえて、夜空のしおりを選択。小説に合いますな。
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亜紗はもともと、すぐに言葉が出てくるタイプじゃない。その場で気の利いたことを言える瞬発力が高い同年代の子もたくさんいるけど、LINEでもゆっくりと時間をかける方だ。だから今も、文章で来てたら何か気の利いたことを返せたんじゃないかと考えてしまう。
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島で最初から暮らしていると、星を見ることも、島の名所とされる場所を巡ることも、改めて時間を取ってまでしてみようとは思わない。あまりに自分の日常とだから、ということもあるけれど、もっというなら照れみたいな気持ちからそうなっている気がする。今更すぎてわざわざやれない、というか。
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男子と自転車の二人乗りなんて、清涼飲料水のCMか何かにしか存在しない世界だと思っていた。あまりにも青春っぽすぎて、想像するだけでくらくらする。
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「趣味っていうと軽く聞こえるかもしれないけど、案外、人生を豊かにするのはそういう役に立たないところにある興味や好奇心なんだよ。オレだってそうだ」
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言葉と裏腹に、泣きべそをかいたウサギのスタンプが入る。ウサギの背後にある文字はなぜか、Thank you だ。
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「コロナがあったから失われ、でもコロナがあったから出会えたこともある。どちらがよかったのかなんて葛藤をあの子たちが持たなきゃならないことがもどかしい。本当だったら、経験は経験で、出会いは出会いのまま何も考えずに飛び込んでいけたはずなのに、そうじゃなかったことが」
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本心で嫌がったり、不満に思ったわけじゃないけどなんとなく口にしてみんなでダルい、いやだ、と盛り上がる。いや、盛り上がるってほど盛り上がりもしないのに、なんとなくそうしてしまう場面に、凛久自身、これまで覚えがあった。この人たちも今回、そうだったのだろう。それを凛久たちが聞いているなんて思いもしないから、言葉通りただなんとなく言ってしまったのだ。
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人間万事塞翁が馬。思いがけない方向に進んだ道が、振り返ると大切な経験になっていたこともあります。それは決して最初から望んでいたことではなかったかもしれないけれど、後から振り返った時に必要な経験だったと感じることがあります(山崎直子)
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以上引用です
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めちゃくちゃよかった、感動!
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帯を見るとすでに実写で映画化されているようだ。
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ぜひスタジオジブリに映画化して欲しい。
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この物語と生成AIも吐き出すアノ絵柄がすごくすごくマッチすると思う。それ以外はイヤ!(笑)となりのトトロを超えてくるよ。
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コロナ過の厳しい時期に、バックグラウンドが異なる中高生が悩み、考え、共に成長する姿が印象的で大人が学ぶこともたくさんあった。
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特に亜紗や凛久、真宙たちの心がモヤっとする描写が好きだったな。
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自分が学生の頃、文化部は今でいう陰キャ、根暗でオタクな人が入るイメージだった。
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運動部とは違い地味な活動に成りがちだけれど「何か面白そう、好きかも」という気持ちは何よりのモチベーションだ。
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将来、たとえ職業にできなくても生きる上での大きな強みになると思う。
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第5回:「車いすの仲間と一緒に星空を見たい」,女子高生が自らかなえた夢――水戸第二高校
 「車いすの同級生と一緒に望遠鏡で大好きな星空を見たい」――。このような夢を自分たちの力でかなえた女子高生がいる。茨城県立水戸第二高校の地学部の学生たちだ。同校のメンバーが「セミコン・ジャパン」(2010年12月1~3日,幕張メッセ)の学生向け企画「The高専@SEMICON Japan」に参加し,車いすに座ったままで...

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巻末にある宇宙飛行士の山崎直子さんの解説も素晴らしかった。
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ISS Timelapse - Asian Fish Bait (04 Sep 2024)

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最後に印象に残ったところを
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「いやー、そりゃ、泣くでしょ。青春ですから」
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くー、夏に読めてよかった。
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読むしかないっす。

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