小説

スポンサーリンク
小説

暗殺の冬

「暗殺の冬」を読み終えた。..*ネタバレします.・・・・・・・・・・・・..■..道徳的な苦しみとは不思議なものだ。強い人間も弱い人間と同じようにその苦しみに襲われ、それには手術も鎮痛剤も人工呼吸も効かない。道徳的苦痛は別種の獣なのだ。解決法は、ゆっくりみずからが蝕まれていくにまかせるか、思い切った手段に訴えて自分を解放するしかない。..スヴェンは、彼女が内心もっと子供を欲しがっているのではないか...
小説

世界99(下)

世界99(下)を読み終えた。...■..「クリーンな人」が越してくれるといいなあ、と私は思う。「かわいそうな人」でも「恵まれた人」でもない、同じ価値観の「クリーンな人」がいい。私たちは微笑みあい、マイナスの感情を持たず、深くかかわらず、きっと心地よく暮らしていけるだろう。..女性の場合はピョコルンといろいろな形で性行為をするが、自分の性器にピョコルンを挿入したい気分のときは花を使う。ピョコルンの性...
小説

世界99(上)

世界99(上)を読み終えた。..なんだか面白そうだったので購入。..著者の作品は「コンビニ人間」「丸の内魔法少女ミラクリーナ」以来。..■..母は父が単身赴任になってからも、特に解放された様子はなかった。いつも誰かから電話でいろいろと詮索され、命令され、便利に使われていた。私自身も、母を便利に利用している。父がいなくてもこの家は父が支配していた。その父も会社では便利な道具として極限まで使われている...
小説

叫び

「叫び」を読み終えた。..第174回芥川賞受賞作。どうしても読みたい。..■..だいたいの人間が切羽詰まってここに来る。そうでなければ、こんな鐘の音に呼ばれることもないし、呼ばれたところで穴の中までは降りてこない。けれども今どきのものは、昔と違って悪党すらひとを騙せば堪えきれなくなるくせに、小人すら自分のことはどこまでも騙し抜く。女が男にするように騙しとおして平気でいる。本人に自覚のない分だけ、余...
小説

時の家

「時の家」を読み終えた。..第174回芥川賞受賞作。どうしても読みたい。..■..人生の全体像を真面目に想像したことなどなかったが、三分の一の時間を消費した時点でこんなに無彩色でだらりとしたものになるとは思っていなかった。結婚でもしていれば、子供でもできていれば、違った色の時間を過ごしていたのだろうか。恋人を作らなくても、子供を作らなくても、ある程度理解ある人に囲まれてしまった今の自分は誰に咎めら...
スポンサーリンク