小説

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叫び

「叫び」を読み終えた。..第174回芥川賞受賞作。どうしても読みたい。..■..だいたいの人間が切羽詰まってここに来る。そうでなければ、こんな鐘の音に呼ばれることもないし、呼ばれたところで穴の中までは降りてこない。けれども今どきのものは、昔と違って悪党すらひとを騙せば堪えきれなくなるくせに、小人すら自分のことはどこまでも騙し抜く。女が男にするように騙しとおして平気でいる。本人に自覚のない分だけ、余...
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時の家

「時の家」を読み終えた。..第174回芥川賞受賞作。どうしても読みたい。..■..人生の全体像を真面目に想像したことなどなかったが、三分の一の時間を消費した時点でこんなに無彩色でだらりとしたものになるとは思っていなかった。結婚でもしていれば、子供でもできていれば、違った色の時間を過ごしていたのだろうか。恋人を作らなくても、子供を作らなくても、ある程度理解ある人に囲まれてしまった今の自分は誰に咎めら...
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カフェーの帰り道

「カフェーの帰り道」を読み終えた。..第174回直木賞受賞作。どうしても読みたい。..*ネタバレします....■..美登里は小さい頃から嘘つきだった。不始末を隠すために仕方なくつく嘘もあったが、だいたいは、どうでもいい戯言だった。貧しいが飢えるほどではない職工の家に生まれた美登里は、幼いときから、自分や自分を取り巻く世界が平凡であることを分かっていた。ぱっとしない真実よりも、作り話のほうが面白いと...
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ハウスメイド

「ハウスメイド」を読み終えた。..著者は作家であり脳外科医でもある。続編の「ハウスメイド2」「ハウスメイド3」も発表されているようだ。..■..私はつかの間、目をつぶり、自分がニーナだったらどんな感じだろうかと想像をめぐらす。この家庭をまかされた女性だったら。高価な衣類と靴、高級車を持っていたら、指図できるメイド --- 私の代わって料理をさせ、洗濯をさせ、自分はキングサイズのベッドと極上のシーツ...
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エピクロスの処方箋

「エピクロスの処方箋」を読み終えた。..本屋でぷらっとな。著者の本は初めて。..■..たとえば「エチカ」はそのひとつだ。スピノザの世界を理解するには、この手強い本を少しずつでも咀嚼して、とにかく最後まで読んでみるしかない。途中で投げ出さず、忍耐強く取り組んで最後の一行まで辿っていく。一度でもそういう経験をした本は、今は意味が分からなくとも、ある日突然お前の頭の中に戻ってきて色々なことを教えてくれる...
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