[20] アルバイト、おばちゃんの情報網に驚く

アルバイトを続けて3か月もたつと、段々と仕事に慣れてきて同じ時間帯の人と多少話しをする余裕ができてきた。この職場は女性がほぼ9割くらいで、ほとんどがパートのおばちゃんだ。
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社員は若い女性もいるけど、パートの人は30代～40代くらいが少数で、50代～60代くらいの人が一番多いかなと思う。
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バックヤードで売り場に運ぶ商品を探していたときに、橋田壽賀子似のおばちゃんに話しかけられた（以下橋田さん）
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橋 「パソコンを買い替えたんだけどさ、動かないのよ。ちょっと見てくれない？」

自 「は、はぁ・・・」
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橋田さんとはそもそも違う部所なんで、挨拶以外の会話をした事がない。脳みそをフル回転させて考えるが、ゲームボーイ並みの処理能力なんで海馬から null 値しか引っ張り出せない。何の話か全く分からない、きっとオレオレ詐欺とかはこんな感じでかかってくるんだろう。
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脳内のエラーログを思い出してみると、そういえば以前に同じグループの人との会話の流れで「ダブルワークをしていて、日中はパソコンを使った仕事をしてるんです」と言った事がある・・・それか！
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自 「い、いや、自分はパソコンの設定のほうはあんまり詳しくないんで・・・すいません」

橋 「そうなの～、残念だわ～」

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と言って即席の「取って付けたパッチ」を当てて二次被害は防ぐ事ができた。おばちゃんネットワークはKGB、いやエシュロンを使ったNSA並みの諜報力を持っていて部所間の強固なファイアーウォールもなんのその、どんなに軽微なセキュリティーホールもついてくるのだ（笑）
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これ以外にも「こちらがほとんど面識の無い人が、自分の情報を知っている」という事が何度かあった。おばちゃんにかかれば、有ることも無いことも一瞬で広がるのだ。
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ブロックチェーンのプルーフオブワークすら改ざんできるだろう（笑）
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メール内のリンクを踏まない、添付ファイルを開かないとうレベルではなく自分の情報は、例えささいな事でも極力晒さない方がいい。一方で、無下にもできないのでこのバランスが人間関係の難しいところだ。
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逆に言えば、広めてほしい事はおばちゃんにちょこっと話せば全体に広がるという事だ。でも、例え誰かの事を褒めたような良い話でも、どこでどうデータが改ざんされてリアルスパイウェアになるか分からない。
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おばちゃんフィッシングには注意が必要だ。
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