婚活マエストロ

小説

「婚活マエストロ」を読み終えた。
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本屋へぶらっとな。「成瀬は天下を取りに行く」は知っていたけれど未読で、著者の本はこれが初めて。
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ホームページ・ビルダーは実家ではじめて買ったパソコンに入っていたホームページ作成ソフトで、40歳の俺でもかなり遠い記憶だ。もしこれを編集しろと言われても、できない自信がある。文字が反復横跳びみたいに動くのって何のタグだろう。
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「来ているのは全員ジジイかババアだからね。たいてい死別してるか離婚してるかで、結婚経験があるわけよ。だからそんなに夢見てないっていうか。そばにいて苦にならない相手を探しに来てる感じだよね。俺もいいなって思う人がいたんだけど、やっぱりそういう人は人気でね。俺とはカップル成立しなかったよ」
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そう言えば、俺はタダめしを期待してここに来たのだった。もしかして、食べ物は出ないのだろうか。食べ物が出ないのに5,000円とは強気すぎないか。出されたお茶を飲むと実家の麦茶みたいな味がした。
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「ケンティー、ふりかけご飯一杯はよくないよ」
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ミラノ風ドリアもペペロンチーノもマルゲリータも、食べる前からサイズも味も想像できるものばかり。だけど俺はそれを求めていて、うまいと思って食べている。
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きっと、カップルになるってこういうことなんだろう。少し前に、婚活アプリで出会った沙織と一人だったら絶対に行かないイタリアンの店に行った。誰かと一緒に行動することで、今まで手が伸びなかったところまで伸ばせる感覚がある。
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未来。俺がずっと目を背けてきたものだ。たとえば10年後の俺は50歳。なんだかもうわけが分からないところまで来ている感じがする。30歳から40歳まであっという間だったように、きっと50歳になってもあっという間だったって言うだろう。
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「つい先月まで、俺が誰かに影響を与えることなんてこの先もうなくて、きっとこのまま寂しく死んでいくんだろうなって思っていたんです」
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以上引用です
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さりげなく、ちょろっと行間に笑いのスイッチが仕込まれていて大笑い。
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結局とんかつ屋に行くんかーい!(笑)
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特にWEB初期のエピソードなど、自分が体験した時代とぴったりシンクロしていて面白かった。著者のセンスを感じる。
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この冴えないWEBライターのケンティー、いや健人の気持ちに共感しきり。長らく恋愛から遠ざかると、世界がどんどんシュリンクしていくこの感じよ。だよねー
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最後はふたりで経営するのかなーと思っていたけれど。
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あ、こち亀めっちゃ好きです(笑)
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さ、サイゼリアに行ってこよう。
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とにかく読んでいて楽しかった!

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