今日もいつものように死んだコオロギのような目をしてバックヤードに入るとハイリさんがいた。もうすでに帰りたくてしょうがない。
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ハ 「おつかれさまです。自分さん、雇用契約書が置いてあるので書いて持って来て下さい。」
自 「は、はい」
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自分は生粋の「やんごとなきアルバイト」だが、最初の入社時に雇用主と雇用契約書を交わしている。雇用契約書には時給や有給などの待遇や、決まり事などが書かれていてしっかり内容を読んで署名と捺印をして提出しなければならない。
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つまり取っ払いでギャラは貰えないし、闇営業もできないという事だ。
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正直面倒くさい作業だが、書面でしっかりと契約を交わすということは大事なことだ。中には悪質な雇用先もあるかもしれないので、アルバイトでも雇用契約書があるかどうかは確認したほうがいいと思う。
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ハ 「時給が上がるみたいですよ」
自 「・・・そ、そうなんすか」
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時給が上がる?・・・
ジキュウガアガル?・・・
JIKYUU GA AGARU ? ・・・
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こ、これは・・・
ゴ、ゴクリ・・・
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ハイリさんの表情からすると、さすがに今回は冗談でおちょくられてる訳ではないだろう。素直に時給が上がると受け取りたい。
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[37] ハイリさんにおちょくられる
ハイリさんは20代前半の若手の女性社員で、今まではチワワさんの下でずっと仕事をしていた人だ。チワワさんが先日異動になってからは新しく入ってきた副リーダーから指示を仰いでいるようだ。
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自分もハイリさんとは週に何度か同じシフトになることがあって、その場合は彼女から指示を受けて作業をすることになる。
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*下のリンクを見ると、よりおもしろおかしく読めると思います。
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ハイリさんが売り場へ出て行った隙を見計らって、封筒を開けて中身を見てみた。普段はへっぴり腰だがこういう作業だけは誰よりも早い、なめてもらっちゃ困るのだ(笑)
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すると・・・
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長くなるのでつづく。
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