ファイト・クラブ

映画

「ファイト・クラブ」を見終わった(1999年/アメリカ)
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保険会社に勤めるヤング・エグゼクティブのジャックは数カ月間、不眠症に悩まされていた。ある日、出張先から帰ってくると部屋が爆破されており、仕方なく飛行機で知り合ったタイラーの家に泊まることに。タイラーは自分を思い切り殴れと言い(U-NEXTより)
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映画「ファイトクラブ」の予告編動画

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本に引用されていて見たかった映画。何の本だったかは忘れた(笑)
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公開は1999年。ちょうどITバブル崩壊と新しい世紀の幕開けで、世間が湧いたミレニアムになる直前だ。
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不安と期待が交錯していたこの時期にリリースを合わせてきたんじゃないだろうか。インターネットが爆発的に普及し始める時期でもある。
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主人公のジャック演じるエドワード・ノートンは、普段真面目な営業マンなんだよね。しかしながら、沸々と内から湧き出る悪の部分が膨らんでドッペルゲンガーに苦しむことになる。
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ジャックはタイラーのような生き方に憧れ、コンプレックスがあったのは間違いない。
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タイラーが言うセリフはジャック自身の言葉でもあるのだ。まるでジャックが自身に言い聞かせるように。
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闘争か逃走か、抑圧か解放か。このスイッチが切り替わるときに、セリフも主観から客観に変わる。このリズムも心地よかった。
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序盤はエンタメ、徐々にバイオレンスさが熱を増し、最後はホラーという感じだろうか。紅一点のマーラすら、束の間の清涼剤には程遠かった。
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物質主義に対する皮肉が盛りだくさんで厭世的。マッドマックス感もあった。パクッた脂肪吸引のカスをオーガニック石鹸に使うなんて最高だろう。真の SDGs に投資家は殺到だ(笑)
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一番痺れたシーンは、コンビニの裏でタイラーが店員に拳銃を突き付ける場面。
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「レイモンドはいい朝を迎える。食ったことがないほどうまい朝飯」
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今日、今この瞬間を生きる大切さがヒシヒシと伝わってくる名シーンだと思う。巻き戻して見直すくらいに最高だった。
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人は一般的に安心や安定を求め、心地よさを感じられる。その一方で、痛みや死へ向かうことでも興奮や快楽を得られる。この振幅はきっとグラデーションで、平均的な閾値に納まるんだと思う。
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「ケンカを売るのは難しい。普通の人間は、まずケンカを避けようとする」
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「命はもっと粗末に扱うべきなのだ」(カイジ 兵藤和尊)
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程度の差はあれ、誰もがジキルとハイドを飼いならしながら日々のバランスを保っているんじゃないだろうか。
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素晴らしい映画でした。

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