「中高年ひきこもり」を読み終えた。
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引きこもりというと「若者」のようなイメージがあるが、現時点で日本全国でひきこもり状態にある人は推定で200万人以上にのぼりその半数は中高年だそうだ。
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40~64歳の「中高年ひきこもり」が推計値で61万3,000人いることを明らかにした内閣府の調査によると、そのうち57.4%もの人が40歳以降に引きこもりを始めています。
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中高年のひきこもりうち、自分自身で生計を立てていると答えたのは30%弱。それ以外は、約34%が父親か母親、17%が配偶者9%弱は生活保護などで生計を立てています。
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彼らの自己愛は「プライドは高いが自信がない」といういびつさを持っています。このとき彼らのプライドは理想とかけ離れてしまった自分自身を批判することによってかろうじて担保されます
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最近の日本はちょっとした「発達障害バブル」のような状況が続いています。少し「ふつう」とは違うところがある人に対して、安易に発達障害というラベルを貼ってしまう傾向があるのです。
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ドアを蹴破って部屋に上がり込み、本人を強引に説得しながら車に乗せて寮に連れて行くのですから警察が容疑者を逮捕するのと大差ありません。寮では財布やスマートフォンを取り上げて、外と連絡が取れないようにします。その段階で親が支払う料金は400万~500万円。
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そもそも、引きこもっていない人にとっても就労は「やる気になればできる」というほど簡単なことではありません。
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「親にはそばにいてもらいたい。でもそっぽを向いていてほしい」
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美談は一般性がないから美談なのです。誰もが真似られるものではありませんし、真似すべきでもありません。
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以上引用です
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感想は・・・自分もある意味引きこもりだ。
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仕事と用事があるとき以外はほとんど外出しないからね。一応引きこもりの定義は「仕事や学校に行かず、かつ家族以外の人との交流をせずに6ヶ月以上続けて自宅にひきこもっている状態」だそうだ。
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世界的にみると日本や韓国、イタリアなど家族と同居する文化がある国は引きこもりが多くなり、反対にイギリスやアメリカなどそうではない国は一足飛びにホームレスになってしまうそうだ。
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「Do or die」 ならぬ 「引きこもり or ホームレス」だ。
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いわゆる氷河期世代(団塊の世代ジュニア)と呼ばれる人が中高年になって引きこもりが増えたのは、引きこもれる環境があるからだとも思う。
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氷河期世代は確かに厳しいがこの親世代は団塊の世代で、高卒の資格と働く意欲さえあれば誰もが年功序列と終身雇用が確保された歴史的にもまれな黄金時代を過ごしている世代だ。
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つまり成人した子供の一人や二人を養う余裕がある最初で最後の世代なのと同時に、「引きこもれる」という選択肢を我が子に与えることができる最後のしんがりでもあると思う。
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これからの世代は、経済的に引きこもりたくても引きこもれなくなるんじゃないかな。もちろん裕福な家庭は別だろうけどね。
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ちなみに英語でも Hikikomori で Tsunami, karoushi と同じく日本語読みで通じる。ネガティブな言葉ばかりだな(笑)
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興味がある方はどうぞー
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