シャーデンフロイデを読み終えた。
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この本で初めてシャーデンフロイデという言葉を知った。意味は「誰かが失敗したときに思わず湧き起こってしまう喜びの感情」で、誰もが持ってる妬み、恨み、嫉みやルサンチマンのような感情だと思った。
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上手くいった話と同じくらいに上手くいかなかった話も興味深いよね。こんなちっぽけなブログですらアルバイトでリーダーに煽られた記事がアクセスが多いという嬉しいけど複雑な気分だ(笑)
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著者は脳科学者、医学博士でもあって人間のそういう見苦しくて汚い部分を論理的に説明している。
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「嫉妬」は自分が持っている何かを奪いにやってくるかもしれない可能性を排除したいというネガティブな感情であるのに対し、「妬み」は自分より上位の何かを持っている人に対して、その差異を解消したいというネガディブな感情です。
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「いじめはよくないことだ」という規範意識が高いところほど、いじめが起きやすい。これは規範意識から外れた人はいじめてもいいという構造ができやすくなるから。
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私たちが思考停止したいときに望むのは「考えたくないけれど、間違いたくもない」という虫のいいことです。
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オキシトシンは妬み感情も高める。仲間意識や愛情が強く、オキシトシンの分泌量が増えるといじめにつながりやすくなってしまう。
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宗教における教義は、信じている人にとっては絶対的に正しいものです。その絶対的に正しいものに従わない人たち、つまり他宗教の人たちは、むしろ滅ぼしてあげることが「愛に満ちた正義」になりうるのです。
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*以上引用です
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2番目の「いじめはよくないことだという規範意識が高いところほど、いじめが起きやすい」は逆説的だけどすごく的を得ていると思った。縛りがきつくなればなるほど、その縛りから外れている人を探し出す方向にエネルギーが向かいやすくなると思う。
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宗教を見ても分かるけど、宗教的な人は自分の信仰している宗教が絶対的に一番だと信じているので、他の宗教が一番だとは認めない。
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もちろん色々な人がいるので一概には言えないけど「信仰深い人ほど善良だ」とは正直思えない(宗教自体を批判している訳ではありません)
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実際、宗教的な家庭で育った子供は非宗教的な家庭の子供に比べて、利他性が低く他人に批判的で不寛容であることが研究から分かっている。
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表向きは多様性と個性の重要さを謳ってみても、実際は排他性と表裏一体で現実社会では出る杭は打たれるし炎上もする。自分はこれからも昼寝してぼ~っと生きていきたいわ(笑)
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まさに「考えたくないけれど、間違いたくもない」のでござる(笑)
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本の内容とは全く関係ないけど、著者の中野信子さんはMITラボの伊藤穰一さんに似てるといつも思う。
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