地面師 ~他人の土地を売り飛ばす闇の詐欺集団~

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地面師 ~他人の土地を売り飛ばす闇の詐欺集団~ を読み終えた。
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狂気じみた内容でぐっと引き込まれて一気に読んでしまった。

地面師とは、他人の不動産を無断で転売して利益を得る詐欺集団のことで、精巧な偽造公文書や私文書を駆使して所有者や仲介者に成りすました上で所有者が知らないうちに不動産の所有権を移転し転売するそうだ。
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まさに、サイバー空間でない対面でのリアルハッキングだ。
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現在ニュースでも大きく取り上げられている、フィリピンへ国外逃亡していて日本に強制送還されたカミンカス小山操も大物地面師としてこの本に登場している。
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本丸の詐欺スキームを作る地面師、なりすまし役を手配する手配師、免許やパスポートを偽造する道具屋ときっちりと役割分担がされていて、オレオレ詐欺と同じく実行犯と犯行の元締めとの距離をできる限り遠さげて足がつかないようにしている。
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加えて、地面師たちは食べていけない弁護士や司法書士を取り込んで共同で詐欺行為をするので、積水ハウスやアパホテルといった大手のデベロッパーでも騙されてしまう。
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第六章の「なりすまし不在の世田谷事件」なんかは手に負えないと思う。
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詐欺行為というのは最終的に事件が発覚したときに、本当は騙したほうも「騙された」というから質が悪い。警察にとっても加害者と被害者の線引きが難しく、非常に面倒な事件捜査であまり乗り気にならないらしい。
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たとて懲役を受けて服役しても、わずか数年の実刑で娑婆に舞い戻りまた同じ稼業で詐欺を働くそうだ。このある意味類まれな能力をもっと別のことに活かせば、どんな分野でも成功できるだろうにな~。
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