[33] この悲しみをどうすりゃいいの 誰が僕を救ってくれるの

アルバイト

いついついつものように気だるさ満点で着替えて売り場に行くと、細木さんが遠くから小走りでかけよってきた。カラテカなら最初のギロチンで確実に初見殺しにあってるスピードだ。
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細 「ねぇねぇ、聞いた? チワワさん〇〇県の店に移る見たいわよ!」

自 「(!)・・・・・そ、そうなんすか」

細 「それでね、みんなで贈り物しようと思って一人千円ずつ集めてるのよ。よろしくね」

自 「は、はぁ・・・」
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細木さんが言うには、チワワさんは春の人事異動で他県の店舗にリーダーとして異動するらしい。つまり、今まで副リーダーだったので栄転だ。
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さすが大企業らしく以前にリーダーが他店へ異動していったように、こういう転勤はよくあることのようだ。
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片や、いい年ぶっこいてアルバイトに転げ落ちて肥溜めを這いつくばっている輩とは大違いなのだ(笑)
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自分が辞めるより先にチワワさんが異動することになるとは。

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正直に言うと、軽くショックを受けて細木さんとその後にどういう会話をしたかあまり覚えていない(笑)こんなことは他の人にも言えないので、ブログにはありのままを書いていく。またもや中二病の発症だ。
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この日のバイトほどやる気が無い日はなかった(笑)
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仕事が出来て、周囲に気づかいができて、おまけに美人・・・
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至極、出世も当然だ。この会社はいい人材もいるし人事は良い仕事をしたと思う。アルバイトの自分が言うのもおこがましいが、このままキャリアを積んでいって、いい人生を送って行ってほしいと思うよ。
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チワワさんと同じシフトは、残すところあと一日となった。
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