「ジャンヌ・デュ・バリー 国王最期の愛人」を見終わった(2023年/フランス)
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貧しい家庭の私生児として生まれ、娼婦同然の生活を送っていたジャンヌは、類まれな美貌と知性で社交界の階段を駆け上がっていく。ついにヴェルサイユ宮殿に足を踏み入れたジャンヌは、時の国王・ルイ15世と恋に落ち、国王の公式の愛人、公妾となるが(U-NEXTより)
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フランス革命が1789年なので、時代は18世紀半ばくらいだろうか。
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ジョニー・デップ演じるルイ15世の本妻が亡くなった後、その妾のジャンヌがヴェルサイユの頂点に昇り詰める。
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下克上と言えばそれまでだけれど、ジャンヌ・デュ・バリーはエロティック・キャピタル(性的資本)の力を誰よりも分かっていて、誰よりも上手く使いこなせる能力があったということだろう。素直にすごい。
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彼女には前衛的なところもあって、宮殿内で「男装」をした初めての女性でもあるんだよね。
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個人的に、その知性の高さとリベラルさが少しダイアナ妃と重なった(性に開放的という意味ではありません)
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衣装や小道具のなんと煌びやかことか!
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絶対王政下の貴族の気品というのは、どれだけ民を搾取していたかの証左でもある。
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ルイ16世とマリーアントワネットは贅の限りを尽くした料理を堪能しながら、ギロチンで処刑されるとは夢にも思わなかっただろう。
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アンシャンレジームは終わるのだ。
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まだ天然痘で死ねたほうが幸せだったのかもしれない。
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疑似科学が跋扈していた時代背景もよく描かれていたと思う。瀉血を3回も受ければ、国王の死が早まるのは確実だ。
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ジャンヌが幽閉を解かれた後に、マリーアントワネットと親交を持つところは意外だったかも。ラストの説明は驚くと思うよ。
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事実は小説より奇なり!
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そんな心揺さぶられる映画でした。
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