ファイア・ドーム (下)

小説

ファイア・ドーム (下) を読み終えた。
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ファイア・ドーム (上)
「ファイア・ドーム (上)」を読み終えた。..辻村先生の新作。..■..報道協定とは、誘拐事件や立てこもりといった人質事件などの際、被害者や人質の身の安全を最優先するために警察がマスコミに報道を自粛することを求める協定だ。この協定が結ばれている間、マスコミは事件に関する報道を一切控えるが、その代わりに警察は事件に関する情報を平時より迅速に報道機関に公表、共有するとされている。..こうした噂が立った...

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すでに十分傷ついた人たちに対し、あなた方は何をしたいのだ --- と激しい憤りを感じるけれど、もっと虚しさを感じるのはその報道の先に目的などない、思い知ることだった。読み手の興味を掻き立てる事実や憶測を並べたところで、何を期待することもない。
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人は自分の興味のあるものしか見ない。興味や関心がないものは情報として見ても、気に留めない。意識しない。だけど、ひとたび意識すれば容易に釘付けにもなる。
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あんな荒唐無稽な噂が立ったなんで信じられない。被害者に向けて、そんな無責任なことを言う人がいたなんて許せない。その人たちはなぜ、そんなことができてしまったのか、と憤る者たちも多い。他の地域に住んでいる人はもちろん、この地域に住んでいる人たちの中にもそんなふうに言う人がいる。だけど、その中には、割と年配で、紗英さんの事件の時、すでに大人だった人もいるんだ。
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「じゃあ、言ってたのは誰なんだろうな。自分じゃない。加担していたわけでじゃない。そんな噂があったのは知ってたけど、当時からひどいと思っていた。反省するとしても真に受けていなかった、軽い気持ちで捉えていた、という程度だ。誰も当事者にならないし、反省しない」
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全国ネットのニュースや全国紙が後追いをしたのは最初の十日ほどだけで、今はもう、事件の扱いはトップとは言えない。明るみに出た真実の価値が、たったそれだけで摩耗してしまう。そして皆が忘れていく。罪悪感は当然ない。事件の関係者にとっては人生のすべてが揺らいだに違いない出来事でも、他人の間では、あっという間に消費される。それが噂という娯楽だ。真実を知っても人は忘れていく。
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以上引用です
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SNSがなかった時代も現在も人の本質は同じ。
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ツールが増えただけで、人間側がアップデートされるにはあと何世代もかかるんだろう。
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そんな噂に翻弄された人たちの物語。
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もし久我が、ランドセルを焼却していたら田村晋也君事件は迷宮入りだった。つまるところ、死刑は避けられる。
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一方で処分しなかったことで得られるメリットは時効成立後(間際)に、「真実を打ち明ける」という切り札を持てること。
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例えば、告白本を出版してその印税を家族に渡すなど(加害者スキーム)
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ここまで周到に考えていたとしたら相当な策士だと思う。
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そして死刑にならなかったからこそ、紗英の最後の言葉が明るみとなった。
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ルポ 死刑 法務省がひた隠す極刑のリアル
「ルポ 死刑 法務省がひた隠す極刑のリアル」を読み終えた。..この著者の本は初めてだった。死刑は中絶、銃所持と同様にプロとアンチが大きく分かれるテーマだと思う。.帯に「死刑賛成とこれを読んでも言えますか?」とあるように作者はどちらかというと死刑廃止派のようだ。..■..確定死刑囚は執行によって死ぬこと自体が刑であり、服役囚のように刑務所で労務作業に従事する必要がない。..「死刑確定者にとって、吊る...
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「事実はなぜ人の意見を変えられないのか」を読み終えた。..前からずっと読みたくてショッピングカートに入れてあった本。著者はユニバーシティ・カレッジ・ロンドンの教授で神経科学者だそうだ。..■..脳をスキャンすると、自分のとっておきの知恵を他人に伝える機会を得たとき脳内の報酬中枢が大いに活性化するのがわかる。..結婚生活が長く続く一番の要因は、情熱でも友情でもなく類似性である。..矛盾しているようだ...
でっちあげ 殺人教師と呼ばれた男
でっちあげ 殺人教師と呼ばれた男(2025年/日本)..小学校教諭・薮下は、保護者・氷室律子に児童への体罰で告発され、マスコミの標的に。事態は民事訴訟へと発展し、誰もが律子側の勝利を切望し確信していたが、法廷で薮下の口から語られたのは「全て事実無根の“でっちあげ”」だという完全否認だった(U-NEXTより)..日本で初めて教師による児童へのいじめが認定された事件。それを基に作られた映画。.■.事件...
俺ではない炎上
俺ではない炎上(2025年/日本)..大手ハウスメーカーに務める山縣泰介は、ある日突然、彼のものと思われるSNSアカウントから女子大生の遺体画像を拡散され、殺人犯に仕立て上げられる。身に覚えのない事態に泰介は無実を訴えるも、瞬く間にネットは燃え上がり、“炎上”状態になり(U-NEXTより)..原作は小説らしい。.Xの仕組みが分かってなくて、ついていけなかった感も(笑).真偽のほどが分からないポスト...

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新沼家と同等、それ以上に可哀そうなのが本間だ。ゴシップで完全に人生が狂ってしまった。巽もとんだとばっちり(笑)
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あと、哲郎と絵梨の夫婦仲が修復したり、透真と紺野が近づいたりとプラスの面もあったんじゃないかと。
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被害者と加害者、その家族。
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心情の解像度が非常に高かった。
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これだけ複雑な人間関係を、いとも簡単に文章にできるのはさすがプロだなーと思いました。感服。

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