「働き方の科学」を読み終えた。
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著者は社会疫学、公衆衛生学の専門家。この人の本は初めて。
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引退による認知機能の改善効果が大きい人の特徴は、女性、高学歴またはデスクワーカー、高所得・高資産、引退前の健康状態が良好で運動習慣があった人です。
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男女間の賃金格差は、教育年数の違いだけでは説明できない。
・長時間労働できる
・突然の呼び出しに応じられる
・夜間や週末にも対応できる
といった、時間を無視した働き方に高い報酬が与えられていることで生じている。
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日本では、女性が1日あたり平均207分の無償労働をしているのに対し、男性は46分しかしておらず、約4.5倍の男女格差があります。また、女性の有償労働は平均258分で、これもG7諸国の女性の中で最も高い水準です(共働き世帯が72%、専業主婦世帯が28%)
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妻への負担の偏りは、育児ではなく、掃除・洗濯・料理などによって生じています。分析を進めると妻の賃金が夫の2~4倍であっても、夫の家事時間は変わらないことが分かりました。さらに、夫が無職になり妻だけが働いているときでさえ、夫は家事時間を増やさず、自分の余暇の時間を大幅に増やす傾向が確認されました。
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長時間労働による健康面でのコストは、残業によって増えた給与の4分の1程度です。この割合を多いと捉えるか、少ないと捉えるかは人それぞれでしょう。
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労働時間は健康リスクとの間に「用量反応関係」があり、健康のことを考えると残業なしで1日8時間までがベストです。残業が1時間でもあると、脳卒中のリスクは用量反応関係で直線的に上がっていきます。残業しないと仕事が終わらないという人もいるでしょうが、その場合でも1日あたり1~2時間程度の残業で、週48時までの労働時間に抑えるべきです。それ以上の残業は生産性の低下が著しくなってしまいます。
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一方、出世したい人は週48時間を超えて働くことで会社に献身する姿勢を見せることが必要です。しかし、自身の健康と家族との関係が犠牲になるだけでなく、管理職への出世によって仕事の満足度が上がるのはせいぜい1年です。確かに長時間労働や出世によって収入は増えます。しかし高収入だからといて必ずしも幸せになれません。したがって仕事は定時で上がるのがエビデンスに基づく最も合理的な選択なのです。
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幸福度が最も高いのは余暇が2~5時間の人であることが分かりました。。1日の余暇時間が7時間ある人は、余暇が半分の3.5時間の人比べて生活を「非生産的」だと感じやすく、そしてその生産性の欠如の感覚が人を不幸にしていることが示唆されています。
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生きがいとは「好きなこと」「社会が求めること」「稼げること」「得意なこと」の4つの領域が重なる部分である。
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時間投入量がパフォーマンスの個人差を説明できた割合
・チェスなどのゲーム 26%
・音楽 21%
・スポーツ 18%
・勉強 4%
・職業スキル 1%未満
音楽は時間投入量が比較的パフォーマンスに結び付きやすい分野であり、それでも個人差の2割程度しか説明できない。特に仕事において、時間的な努力の「量」を目標にするのはナンセンスでありハードワークによって短期間で無理矢理1万時間の訓練をしても成長は頭打ちになる。重要なのは質の高い努力を毎日少しずつ継続することです。
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以上引用です
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最新のデータ、エビデンスに基づいた働き方を教えてくれる。
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残業は1時間でも悪。1日の歩数は7000歩がベスト。などなど、今はこういう風にアップグレードされてるんだなーと。
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上に書いたように、週48時間労働がひとつの目安になりそうだ。出世コースに乗るための分岐点であり生産性の限界点でもある。
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もうひとつ「高所得層ほど、幸せな人と不幸な人の差が大きい」という。
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プロの世界と同じで、一見、プロ同士の方が能力差は小さいと思われがちだけれど、実際は平凡なプロ野球選手とメジャーで成功する選手には越えられない壁がある、と脳科学の本で読んだ記憶が。
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羨望の眼差しで下から上を見ているだけでは分からない。アッパー層ではさらに熾烈な競争が待っている。
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自分は少しずつ労働時間を減らしていきたいと思っている。最終的に月60時間ほどが理想。これ以上短いとおそらく雇ってもらえない。
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最期に印象に残ったところを
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誰か一人にとってうまくいった方法が、別の誰かに当てはまるとは限りません。ハードワークで成功した人は、その経験から「若いうちは無理をするべきか」と語るでしょう。一方で、働きすぎで身体を壊した人は「無理をしない働き方こそ大切だ」と語るかもしれません。どちらも本人にとっては真実ですが、それだけでは社会全体に通用する答えにはなりません。だからこそ必要なのが、できるだけ多くの人を対象にした再現可能な知見です。
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エビデンスとの付き合い方で大切なのは、それを理解したうえで自分の生活に落とし込んでいくこと。結局は自分で考えるしかない。
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「健康、生産性のためなら死ねる!」とならないように。
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