「罪と罰(中)」を読み終えた。
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この前読んだドストエフスキーの「罪と罰(上)」の続きだ。
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小説はできるだけ記憶の鮮度が高いうちに短時間でまとめて読んでしまいたい。そうでないと登場人物やストーリーが分からなくなって100%楽しめなくなる。ましてやこんな大作になるとなおさらだ。
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つまり、おれの嫉妬深い、粗暴な心のよごれがそっくり出てきたのだ。
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他人を助けるためには、まず自分でその権利を持たなくちゃいけない。でなきゃ「犬よ、腹が減ったのなら、くたばりたまえ」ですよ。
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第一の部類、つまり材料となる部類は、だいたいにおいて、その本性からいって保守的で、行儀正しい人たちで、服従を旨として生き、また服従するのが好きな人たちです。ぼくに言わせれば、彼らは服従するのが義務であって、それが彼らの使命でもあり、それでひとつも卑屈になる必要はないんです。
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第二の部類は、つねに法の粋をふみ越える人たちで、それぞれの能力に応じて、破壊者ないしはその傾きを持っています。この人たちの犯罪は、むろん相対的だし、千差万別ですが、彼らの大多数は、さまざまな声明を発して、よりよき未来のために現在を破壊することを要求します。
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「あなたを大切に思い、いわば熱愛するということと、あなたのご家族のだれかをどうしても好きになれないということとは、まるで別問題だと思いますがね。あなたのお手をいただける幸福を望んではいますが、だからといって心にもない義務を負うわけにはいきません」
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「わたし、あの人のお金に惹かれたの。でもね、兄さん、誓って言うけど、あの人があんなつまらない人だなんて、想像もしてみなかった。前からあの人の正体を見ぬいていたら、けっして惹かれたりしなかったと思うわ!わたしを責めないでね、兄さん!」
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「何もか二様に取れる、これで何もかも二様に取れる曖昧なものになった」ラスコーリニコフはこうくりかえし、いつにもまして元気な足取りで部屋を出て行った。
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以上引用です
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感想は・・・お も し ろ く な っ て き ま し た(笑)
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この中巻は、大きく「ロマンス」と「ラスコーリニコフの犯罪がばれるかどうか」の二つの話が軸になって物語が進んでいく。
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ラズミーヒンがパーシェンカと関係を持ちつつもゾシーモフにも関係を促したり、スヴィドリガイロフのドゥーニャへの狂った愛情など色恋沙汰が多い。
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それにしてもドゥーニャがもてすぎだ。
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自分の中でのドゥーニャはエマ・ワトソン、松下奈緒さんあたりに脳内で自動的に変換されていて、ラスコーリニコフも青白いながらもかなりの美男子だと妄想で思い込んでいる(笑)
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あとロージャの論文も良かった。きっと功利主義と優生主義の事を言いたかったんだろうと思うがとても刺さった。地頭がいいんだよな。
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はたして最終巻でドゥーニャとラズミーヒンは結ばれるのか?
そして「殺人者」と「娼婦」は結ばれるのか・・・?
To be continued (笑)
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「この豚野郎め!」
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コメント
はじめまして
ブログランキングからお邪魔してます
小説は苦手なんですが、何でしょう・・こちら記事を読んでいると読んでみたくなる衝動!
解説が面白いからやね!
ちょっと読んでみようと思います
またお邪魔します
アケちゃんさん、コメントありがとうございます。
分かります、実は自分も小説は苦手なほうなんです・・・
今下巻を読んでいるのですがなかなかエグい展開になってきましたw
おそらく図書館などにもあると思いますのでぜひ読んでみて下さい!
また遊びに来てください。ありがとうございます。