カケラ

小説

「カケラ」を読み終えた。
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湊かなえさんの新作で、この著者の作品は「ユートピア」以来だった。
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デブはダメ。ブタもダメ。でも、横綱はダメって言われなかった。子どもって、バカで単純で、残酷だよね。
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アミちゃんって性格そんなによくないよねとか、委員会の仕事もけっこうサボっているよねとか、陰口が聞こえてきても全然傷つかなかった。だって、それこそ見た目で選ばれたって証拠でしょ?
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なんてったって、自分のことを知らないヤツらに囲まれて生活できるんだから、うまくコントロールすりゃなりたい自分になれるわけじゃん。
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とにかく、今の世の中、起きた出来事や被害の大小よりも、失言した方が負けなの。
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わたしね、空気耳栓を持っているの。デブとかブタとか横綱とか、自分が傷つけられる言葉が飛んでくる気配を感じると、自然と、音を遮断できるんだ。
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いじりっていうのは、いじられた側に得がないと、そう呼んじゃいけないの。いじった側がおもしろいことを言ってやったって悦に入るだけなら、それはいじめ。
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以上引用です
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感想は・・・結局誰が一番幸せだったんだろう・・・
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決して後味は良くない話だ。全員どこか少し欠けていて、その欠けたカケラをどうにかしようと必死にもがいている。
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「ユートピア」でもそうだったが、この著者の作品は田舎の閉塞感、コンプレックス、都会とのギャップみたいなものが話の礎にあると思う。
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物語は全部で270ページほどだが登場人物が多い。しかも話が進むにつれてノードがどんどん繋がって関係が深くもつれてくる。

自分は第2章からすでに分からなくなってメモに人物相関図を書いた(字が汚い)こんなことは「罪と罰」以来だよラスコーリニコフ君(笑)
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そして僕は途方に暮れる
ドストエフスキーの罪と罰を読み始めた。 . ・・・ ・・・ ・・・ . . ・・・ ・・・ ・・・ . 登場人物が多すぎ、そして名前が長すぎ!(笑) . . .
罪と罰(上)
「罪と罰(上)」を読み終えた。 . . 言わずと知れた巨匠ドストエフスキーの大作だ。20代の頃からずっと「死ぬまでには一度読んでみたい」と思いながら先延ばしにしてきてようやく読むことができた。 . . ■ . . ついいましがたは、どんな形でもいいから人とつきあってみたい、という気持ちもちらと動いたのだったが、いざ、実際に話しかけられてみると、もう最初のひとことから、...

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あと個人的に「父親がママの闘病中に付き合っていた女に振られてヤケになってお母さんと結婚するくだり」とラストの「お母さんが吉良ちゃんを・・・」のくだりは納得できないというか腑に落ちなかったなー
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この本はかなり感想が分かれるんじゃないかな、興味のある方はどうぞー

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湊 かなえ

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