「茶飲友達」を見終わった(2022年/日本)
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新聞の3行広告「茶飲友達、募集」の正体は、高齢者専門の売春クラブ「茶飲友達(ティー・フレンド)」だった。代表の佐々木マナは、共に運営する若者やコールガールを「ファミリー」と呼び、寂しさを抱える彼らにとってその場所は大事な存在となっていた(U-NEXTより)
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実際に2013年に起きた、高齢者売春クラブ摘発のニュースに着想を得て作られた映画らしい。
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自分はその事件のことも知らなくて全く知識ゼロで見た。
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ずっと「何がきっかけで破綻するのか」を考えながら見ていた。
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スタッフがお金を盗んで逃げるのか、スタッフ同士の嫉妬でいざこざが起きるのか、とにかく中から亀裂が入っていくと・・
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どちらも違った(笑)
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理想は届出を出してルールに則って起業すればよかったのかな。ただ、ルールの中で生きれない人もいるわけで難しかったんだろう。
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印象的だったのは、潮が引くように仲間(だと思っていた人達)がサーッと散っていくシーンだ。
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現実から目をそらさない残酷でいいシーンだったと思う。プロパガンダで言うところの、グランファルーンだ。
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自分が明日生きることに精一杯の人に、普通や道徳、ましてや利他を求めるのは酷なのかもしれない。
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もうひとつは、留置所で女性警察官が主人公のマナに諭すセリフ。
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「自分の寂しさを他人の孤独で埋めるな」
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すぐに「黄色い家」を思いだした。
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カードの偽造か売春かの違いはあろうが、何かしらの理由を抱えて普通の生活を送ることが難しい人たちが集まって喜劇と悲劇を演じる物語だ。
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すごく似ている。
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どちらも「孤独と貧困ビジネス」と紋切り型にはできない人の本質みたいなものを感じられると思うよ。
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性欲に関しても説明されていて、70代以上の男性の8割は性欲があって、独身の73%は異性とのスキンシップを求めているそうだ。
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ほんとか、おい!(笑)
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「そうやって傷つきたくない奴ってのはね、何にもしないくせに少しずつ傷ついてるんだよ」
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面白かったです。
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