「関心領域」を見終わった(2023年/アメリカ、イギリス、ポーランド)
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空は青く、誰もが笑顔で、子供たちの楽しげな声が聞こえてくる。そして、窓から見える壁の向こうでは大きな建物から煙が上がっている。時は1945年、アウシュビッツ収容所の壁を一つ隔てた隣では、何気ない会話を交わしながら幸せに暮らす家族がいて(U-NEXTより)
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映画『関心領域 The Zone of Interest』オフィシャルサイト
監督・脚本:ジョナサン・グレイザー 原作:マーティン・エイミス 撮影監督:ウカシュ・ジャル 音楽:ミカ・レヴィ 出演:クリスティアン・フリーデル、サンドラ・フラー
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先日 Alpha で、今年の1月にアウシュビッツ解放80年の追悼式典がポーランドの収容所で行われた記事を読んだ。
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年々少なくなる生存者たちは反ユダヤ主義を懸念している内容だった。それに先駆けて作られたのかな。
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先日読んだ「DTOPIA」でもこの映画が取り上げられていた。
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オッペンハイマーしかり「ハリウッドが多様性の中で白人イニシアチブを握れなくなったので、白人の懺悔を用いてでもその主導権を取り戻そうというエゴ」という解釈が印象に残っている。
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オッペンハイマー
「オッペンハイマー」を見終わった(2023年/アメリカ)
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第二次世界大戦下、アメリカの極秘プロジェクト・マンハッタン計画に参加した J・ロバート・オッペンハイマーは、世界で初となる原子爆弾の開発に成功する。しかし、原爆が実戦で投下されると、その惨状を聞いたオッペンハイマーは深く苦悩するようになる(U-NEXTより)
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登場人物が多く初見で全て理解するのは難...
ペルシャン・レッスン 戦場の教室
「ペルシャン・レッスン 戦場の教室」を見終わった(2020年/ロシア・ドイツ)
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ナチスに捕まったユダヤ人青年ジルは、処刑の寸前に自分はペルシャ人だと嘘をついたことで一命を取り留める。彼は収容所のコッホ大尉からペルシャ語を教えるよう命じられ、とっさにでたらめの単語を披露して信用を得て偽のペルシャ語レッスンが始まるが(U-NEXTより)
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見るしかない!
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歌われなかった海賊へ
「歌われなかった海賊へ」を読み終えた。
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「同志少女よ、敵を撃て」の著者でもある逢坂冬馬さんの新作だ。装丁のテイストも似ているね。地元の本屋さんで購入。
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1944年、ドイツ。全ての国民には居場所があった。兵士も、労働者も、資本家も、全ての人には帰属すべき場所と思想があった。それは、祖国であり民族共同体であり国民社会であった。全ての少...
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映画には描写されていないけれど、ナチの支配が終わるとSSだけでなく、周辺で「見て見ぬふりをしていた」住人たちも糾弾される。ゲームチェンジが起こり、罪悪感に駆られ心身に異常を来す者も多数いた。
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震災関連死もとい、これもホロコースト関連死だろう。
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さらに言えば「あそこのおじいちゃんはナチのSSだったんだよ」というスティグマは本人処刑後も、まるでプルトニウムのように燻り続ける。
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人は基本的に、悪行を働けば自ら傷つく生き物なんだと思う。
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±2σから相当ぶっ飛んだ人物でない限り。
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