「波紋」を見終わった(2022年/日本)
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新興宗教をよりどころとし、1人穏やかな生活を送っていた主婦・依子。ある日、失踪した夫が十何年の時を経て帰ってきたことで、その毎日がゆがみ始める。介護や更年期といったさまざまな困難に対して湧き上がる負の感情を、依子は信仰心で押し殺すのだが(U-NEXTより)
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ブラックユーモアを交えた手の込んだ設定と巧妙なトリックで、モヤモヤしながらも終始クスクス笑いながら見ていた。
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そりゃ、何かにすがりたくもなるわ!(笑)
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特に女性は依子の「気の毒具合」にどこか共感できるんじゃないかな。
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それにしても、よく失踪していたダンナを家に入れたな。
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それだけで、依子は十分に優しいと思うよ。
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ライフステージが変化するごとに、当りまえのことが当たり前じゃなくなっていくよね。するとやりがいとまでは言わないまでも、代替えにあたる「何か」がないと生きる行為は途端にしぼんでいく。
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朝のラジオ番組「ハピモニ」じゃないけれど。きっと気付いていないだけで、そういう事は日常にたくさん潜んでいるんじゃないだろうか。
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理想は変化が起こる前に、その当たり前の幸せを感じとれることだ。
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登場人物は、榎本明さんとキムラ緑子さんは分かった。ムロツヨシさんは「川っぺりムコリッタ」にも出演していた。
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公式サイトによると、依子役の筒井真理子さんは「ひとよ」にも出演されていたそうだ、えー!
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記憶にございません(笑)
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津田絵里奈さんは本当にろう者なんだね。全くそういう風には見えなくて演技かと思った、すごいな。
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作中に何度も挿入されるタップ音の謎は最後に詳らかになる。
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主人公の強みは、何と言っても変化に対応できる能力だよ。おそらく男性はこうはいかないだろう、その逞しさが羨ましくも感じた。
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面白かったです。
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