くじ

小説

「くじ」を読み終えた。
.
.

以前読んだ「恐怖の正体 トラウマ・恐怖症からホラーまで」に引用されていた本。面白そうだったので購入。
.

恐怖の正体 トラウマ・恐怖症からホラーまで
「恐怖の正体 トラウマ・恐怖症からホラーまで」を読み終えた。 . . 著者は精神科医で、甲殻類恐怖症らしい。カニやエビが苦手なんて・・面白そうだったので購入。 . . ■ . . 恐怖症は、恐れる理由がないと分かっていながら特定の対象や予測できる状況を不釣合いに強く恐れ、これを避けようとすること。日常生活を侵害しない程度のものは小恐怖と呼ぶ。恐怖症の対象にはあらゆるも...

.
シャーリィ・ジャクスン氏の著書は初めてだった。
.
.


.
.

およそ、無知なる傍観者は、絵師が絵画の基礎的要素として描く一見ぞんざいな線や殴り書きから、彼の意図をくみとることはできない。数式をあらわす数字もまた、その仕組みを教えられていないものには無意味であり、出鱈目に引かれたダッシュにも等しい。われわれは誰しも、他者の意図ないし目的については盲目も同然なのだ。日常の些細な営為のひとつひとつに、隠された意味合いが数多含まれており、それらはどれほど明敏な審問官に対しても、やすやすとその企図を告白することないのである(ジョーゼフ・グランビル)
.

砂の女
「砂の女」を読み終えた。 . . あらすじを読んで面白そうだったので購入。 . 著者は東京大学医学部卒で芥川賞受賞者でもある安部公房さんだ。恥ずかしながら、読むのが初めてどころか名前すら知らなかった。 . . ■ . . 寝苦しかった。女の気配に耳をそばだてながら、あんなふうに大見得をきってみせたりしたのも、けっきょくは女をしばりつけていたものへの嫉妬であ...

.
ハリス氏を追い出したいというデーヴィッドの気持ちは、しだいしだいに、彼らを二人とも追い出したいという強い欲求に変わっていった。
.
.

「ボイドはね、何でも食べて、大きくなって、力持ちになって、どしどし働けるようにならなきゃいけないのよ」
.
.

赤ん坊が半日ずっと泣き叫んでやまなければ、彼女はチャールズだったし、ローリーがおもちゃのワゴンに泥を詰め込み、キッチンじゅう引きずり回せば、それはチャールズをしたことになった。夫までが、電話のコードに肘を引っかけ、電話機と灰皿と水盤とをいっぺんにテーブルから払い落としたときには、開口一番「まるでチャールズだな」と言ったものだった。
.

ボイリング・ポイント/沸騰
「ボイリング・ポイント/沸騰」を見終わった(2021年/イギリス) . . 1年で最も賑わうクリスマス前の金曜日、ロンドンの人気レストラン。妻子と別居中のオーナーシェフ・アンディは、衛生管理検査で評価を下げられてしまう。予約過多でスタッフは一触即発状態、その上ライバルシェフが有名なグルメ評論家と共に来店し(U-NEXTより) . . 感想は・・・見るしかない! . ...

.
われわれは、自らの卑しむべき気質や性向により、守護者である善き天使の保護や目配りを失ってしまわない限り、さほど手ひどく裏切られ、踏みにじられることはまずない。善き天使らはおおむね、悪しき天使らの悪意と暴力とに対するわれわれの番人であり、防壁でもあるのだが、それでもときには、悪意や羨望や復習欲など、本来の生命や自然とはおよそ正反対の性質にのみこまれてしまったものたちを、見捨てることもありうると見なされている。かくして見捨てられたものたちは、かのよこしまなる悪霊の侵襲と誘惑とにさらされるままになる。ひそかに、人の心を侵し誘惑する、こうした憎むべき属性こそは、かかる邪悪なる天使たちにとってもっとも好都合なものなのである。
.
.

それからふいに、今日のところはもうこれくらいで十分だろう、そう考えて思わず声をあげて笑ってしまった。なにやら正規の時間給に対するボーナスみたいに、毎朝アンダースン夫人に感謝の気持ちを小出しに与えてゆかねばならない、それがおかしかったのだ。とはいえ、これはまぎれもない真実ではある。遅かれ早かれ、毎日一度はそれを口にしなくてはいけないのだから。
.
.

以上引用です
.
.


.
.

なんという後味の悪さよ!
.

短編集で数十ページほどのお話が20作品ほど収録されている。
.

日常の何気ない一コマを、偏見や見栄、好奇心で切り取って丸めて放り投げられている感じだろうか。
.


.

でもね・・・
.

・・・

・・・

・・・
.

物語の半分ほどはよく分からなかった(笑)
.

どれだけ考えても、何を伝えたかったのか、何の教訓なのか、意図するところを汲み取るのが難しかった。
.

ソフト/クワイエット
「ソフト/クワイエット」を見終わった(2022年/アメリカ) . . 幼稚園に勤めるエミリーと5人の女性たちは白人至上主義のグループを結成する。多様性を重んじる風潮、有色人種や移民を毛嫌いする6人は、日頃の不満や過激な思想を共有して盛り上がる。そして彼女たちは立ち寄った食料品店でアジア系の姉妹と口論を始め(U-NEXTより) . . 見るしかない。 . . 映...

.
印象的だったのは「おふくろの味」「どうぞお先に、アルフォンズ殿」「チャールズ」と最後の「くじ」だ。
.

特に「おふくろの味」と「くじ」が刺さった。この2つは読んでほしいな。全体的に夫人とその子供たちのストーリが多いかな。
.

現在だったらアウトだろうなというお話はそれはそれで楽しめた。
.


.

最期に訳者の解説文から
.

いったい何を目的にこのようなくじ引きを行うのか、それすらもはや忘れ去ったひとびとが、にもかかわらず慣習にしたがって毎年それをくりかえし、それを楽しんでいる、この恐ろしさ。
.

生きる
「生きる」を見終わった(1952年/日本) . . 30年間無欠勤で働いてきた市役所の市民課長・渡辺は、ある日自分が癌に冒されていることを知る。絶望と孤独にさいなまれ、これまでの事なかれ主義的生き方に疑問を抱いた彼は、最後に市民のための小公園を建設しようと奔走するのだが(U-NEXTより) . . ■ . . 言わずと知れた巨匠、黒澤明監督の作品だ。以前からずっとみた...

.
これね、国語や道徳の時間にめいめい読んで、感想を言い合ったらめちゃくちゃ盛り上がると思うよ(笑)
.

興味のある方はどうぞー

.

.

.
にほんブログ村 ライフスタイルブログ 一人暮らしへ

小説
スポンサーリンク
独身、一人暮らしの日記

コメント

タイトルとURLをコピーしました