「漂流者は何を食べていたか」を読み終えた。
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小説新潮に連載されていた話を一冊にまとめた本らしい。
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もうひとつのポケットにはライフラフトの使用説明書が入っていたが、これは「士気を高めること、指導者の統率力が必要なこと、救助を待つべきこと」などがくどくど書かれているだけで大洋の真ん中で生き延びるにはどうしたらいいか、などという具体的な対処法については何も書いていなかった。
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こんな生の食べ物の味が分かるというのも、飢えているからこそだろう。
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飲めない水ならば浣腸して腸から水分を吸収させようという発想だった。
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1793年、奥州の若宮丸は仙台沖で遭難、漂流。アリューシャン列島に漂着。ロシアで8年間暮らし、イギリス、ブラジル、ハワイ等に寄港して4名が長崎に帰還。これはずいぶんダイナミックな漂流で、現代もこの千石船にちなむ定例集会が開かれている。
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日本の大きな船はこうした未曽有の厄介に見舞われたとき、必ず帆柱をへし折り、髪の髻(根本)を切って船神様に嵐の平穏を祈願し最後はおみくじをする。
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気温もマイナス50度などになると飛んでいる鳥が落ちてくる。
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春になりつつある海流の不安定な時期は、何の前触れもなく氷山はいきなり回転することがある。いままで海上だったところがいきなり10階ほどの深さの海中につれていかれてしまうのだ。
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漂流者が一番多く死ぬのは漂流して3日前後だと言われている。
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後日判明したのは、イカは50メートルから60メートルも飛べるということだった。
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以上引用です
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感想は・・・食い入るように読んだ!
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おそらく当時の人も、一旦漂流してまうと後はほぼほぼ運任せになるということは分かっていたと思う。もう漂流前提で準備をしているからね。
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つまるところ漂流上等、遭難上等だったと(笑)
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衛星電話やGPSも無い当時は、暗い宇宙に放り出される感じだったんだろうか。逆に言えば今は漂流するのも難しい時代なのかもしれない。
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生き残れるかどうかはサバイバル能力と運なのかなと。
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冒険物を初めて読んだのは小学校のときに図書館で借りた「宝島」だった。
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サバイバルの魅力は何より「予測のつかない展開」だと思う。
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当時鼻をたれていた少年は衝撃を受けたのだ(笑)
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あと読みながら楳図かずおさんの「漂流教室」と、さいとうたかをさんの「サバイバル」を思い出した。好きだったなー
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この本は「漂流中に何を食べていたか」に焦点をあてているので、食以外のサバイバル部分はかなり端折られている。むしろそちら側に興味津々になったわ。
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この本の裏には生き残れなかったエピソードが無数にあるんだろう。
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実際に何を食べていたかは読んで見て下さい(笑)面白かったです。
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