アルジャーノンに花束を〔新版〕

小説

アルジャーノンに花束を〔新版〕を読み終えた。
.
.

学生時代から、いつか読んでみたいなーと思っていた本。新版には、序文に著者からのメッセージと巻末に訳者あとがきが掲載されている。
.
.


.
.

この報告を見てぼくの考えのうごきがどうしてわかるのかぼくにはわからない。何度も何度も報告を読んでかいてあることをみたけれどもぼくの心がどううごいているかわからないのにどうしてみんなにはわかるのだろう。
.
.

神さまが少ししかおあたえにならなかったにしてはあなたという人は使いもしない頭をもった人たちよりもずっとたくさんのことをやったと彼女はいった。ぼくの友だちはみんな頭がいいしみんないい人ですよとぼくはいった。みんなぼくのことが好きでいじわるなんかしたことないですよ。
.

心はこうして創られる 「即興する脳」の心理学
「心はこうして創られる 「即興する脳」の心理学」を読み終えた。 . . 著者はニック・チェイター氏で、原題は「The Mind is flat 心は表面でしかない」だ。コメントで「面白いよー」と教えて頂いたのと、脳と心に興味があったので購入。 . . ■ . . 心理療法、夢分析、語連想、行動実験、脳スキャン。何をどれほど試しても、人間の真の動機を取り出すことはできな...

.
みんながぼくを笑っていたことがわかってよかったと思う。このことをよく考えてみた。それはぼくがとてもばかで自分がばかなことをしているのもわからないからだろう。ひとはばかな人間がみんなと同じようにできないとおかしいとおもうのだろう。
.
.

大学へ行き教育を受けることの重要な理由のひとつは、いままでずっと信じこんでいたことが真実ではないことや、何事も外見ではわからないということを学ぶためだということをぼくは理解した。
.


.

教育学の婉曲語法を借りれば、私は「特別」なのである --- この「特別」という用語は「授けられたものと奪われたもの」という忌まわしいレッテルを避けるために用いられる民主的用語であって、「特別」が特定の人間に特定の意味をもつようになれば、彼らはまたその言い方を変えるだろう。つまりこういう考えらしい。それが特定の人間に特定の意味を持たない限りはその表現を用いるべし。「特別」とはスペクトルの両端を言うのであり、したがって私は生涯を通じて特別であったというわけだ。
.
.

私を嘲笑することができるかぎり、私をさかなにして優越感にひたっていられる。しかし今では白痴に劣等感を感じさせられている。私のめざましい知的成長が彼らを萎縮させ、彼らの無能さをきわだたせているのだということが私にも分かりはじめた。私は彼らを裏切ったのであり、彼らはそのために私を憎んでいるのである。
.
.

彼は言語がときとして心を通わせる道ではなく障壁であることを気付かせてくれる。知能というフェンスのあちら側にいる自分を発見するとは皮肉である。
.

「こころ」はどうやって壊れるのか 最新「光遺伝学」と人間の脳の物語
「こころ」はどうやって壊れるのか 最新「光遺伝学」と人間の脳の物語を読み終えた。 . . 著者はスタンフォード大学の生物工学、精神医学、行動科学の教授で医師でもあるそうだ。この人の本は初めてだった。 . 「光遺伝学」という言葉にそそられて購入(笑) . . ■ . . 光遺伝学では、細菌や単細胞藻類のような異なる微生物から遺伝子を借りて、それをマウスや魚のよう...

.
まともな感情や分別をもっている人々が、生まれつき手足や眼の不自由な連中をからかったりはしない人々が、生まれつき知能の低い人間を平気で虐待するのはまことに奇妙である。
.

「利他」とは何か
「利他」とは何かを読み終えた。 . . 著者は未来の人類研究センターの「利他プロジェクト」に携わっている5人の共著らしい。伊藤亜紗さんは以前「手の倫理」を読んで知っていた。國分さんの本も読んだことがある。 . . ■ . . 合理的利他主義の特徴は「自分にとっての利益」を行為の動機にしているところです。 . . 効果的利他主義は「私たちは自分にで...

.
「正常な子供はすぐに成長してしまって、わたしたちを必要としなくなります・・・自力でやるようになって・・・彼らを愛していた人間、世話をしてくれた人間のことなんか忘れてしまいます。でもこの子たちは、私たちが与えることのできるものをすべて必要としているんですよ・・・一生涯ね」
.
.

キニアン先生にぼくのことをかわいそーとおもわれたくない。ぱんやのひとたちもみんなぼくのことをかわいそーとおもているのですがぼくわそれもいやなのでそれでぼくみたいなひとが大ぜいいるとこでチャーリィ・ゴードンがむかし天さいでいまわ本を読むこともできなくて字もうまくかけなくたってだれもかまわないところへ行こうとおもいます。
.
.

以上引用です
.
.


.
.

最初にこのタイトルを知ったのは、学生のときに氷室京介さんのアルバム「アルジャーノンに花束を」を聞いてだった。
.

友人が「小説も面白いよー」と薦めてくれたのを覚えている。当時は読書が好きではなかったので、そんな助言も普通にスルーしていたのだ。
.


.

あとがきによると初版が刊行されたのは1960年だ。
.

半世紀以上前の名作を、全く予備知識ゼロで読めるのも恵まれているのかもしれない。ある意味才能かなと(笑)
.

クララとお日さま
「クララとお日さま」を読み終えた。 . . ノーベル文学賞受賞者のカズオ・イシグロの最新長編。著者の本は「わたしを離さないで」以来で2冊目だ。 . . . ■ . . 「買うべきだったかなって、いま思いはじめたとこ」 . . そして今回もう一つ分かったことがあります。それは、人間はさびしさや孤独を嫌い、それを逃れるためなら思いもよらない複雑な行...

.
物語はもうずっと悲しかった。
.

こんな内容だったんだ・・最後はおそらくそうなるんだろうなと。
.

.

たとえチャーリイのようにスペクトルの両端を経験できなくても、人間である以上苛まれるんじゃないだろうか。
.

どれだけ速く迷路を抜け出しても、次の迷路が待っている。
.

そしてどれだけ恵まれているように見えても、どれだけ不幸そうに見えても本当のところは分からない。幾ばくかの能力の程度の差はあれ、俗人で煩悩の塊である限り悩みは尽きない。
.

おしなべて、人生とはそんなものなのかもしれないね。
.

実力も運のうち 能力主義は正義か?
「実力も運のうち 能力主義は正義か?」を読み終えた。 . . マイケル・サンデルさんの新刊。著者の本を読むのは「これからの正義の話をしよう 」以来だった。 . . ■ . . SATのような標準テストはそれだけで能力を測るものであり、平凡な経歴の生徒も知的な将来性を証明できるとされている。だが、実際にはSATの得点は家計所得とほぼ軌を一にする。生徒の家庭が裕福であれば...

.
もうひとつ印象的だったのは、高台からの風景にチャーリィが苦しむのと同様に、周囲の人間もまた苦しむんだよね。
.

つまるところ、能力が低く、恵まれていなく、どこか見下せているうちは気持ちよく過ごせている。しかしながら、そんな輩が自分より成功する様は受け入れられないと。
.
.

この本「統合失調症の一族」から
.

統合失調症の一族
「統合失調症の一族」を読み終えた。 . . 著者はロバート・コルカー氏で、アメリカのジャーナリストで作家だそうだ。この人の本は初めてだった。 . . ■ . . ドナルドは今はクロザピンを服用している。言わば最後の手段となる向精神薬で、非常に効果が大きいのと同時に、心筋炎や白血球の減少、さらには痙攣発作といった極端な副作用の危険も大きい。 . . 統合失調症...

.
(ガラスの学士の)主人公は村の愚か者で、彼がまくしたてる不快な真実を馬鹿げた妄想として笑い飛ばせる間は周りの人に親切に扱われていた。だが、彼が正気を取り戻すと、村人たちは彼が立ち直るのを妨げる。彼の言う事をすべて急に真剣に受け止めなくてはならない羽目に陥らずに済ませるためだ。
.
.

人間ってほんと面倒くさいよな。
.

わたしを離さないで
「わたしを離さないで」を読み終えた。 . . 言わずと知れたカズオ・イシグロのノーベル文学賞受賞作だ。好きなジャンルは圧倒的にノンフィクションだけどたまに小説も読むのだ。この作者の本を読むのはこれが初めてだった。 . ■ . 内容はネタばれになるので書かないけど、感想はなんだろうな・・・ボコスカウォーズ並みの不条理さで、なんとも言えない後味で明るい気分にはなれないお話だけ...

.
あとね翻訳が素晴らしい!すごい!
.

チャーリイの知能に比例して文章が少しずつ洗練されていくんだよね。おそらく英文でたどたどしさを表現するには文法の間違いやスペルミスくらいじゃないかな。
.

しかしながら、日本語には漢字、カタカナ、ひらがながある。
.

日本語は確かに複雑で覚えることがたくさんあり難しいけれども、だからこそ文体に広がりが出て、アルファベットには真似できない奥ゆかしさというか深みが出てくるんだろう。
.

それらを理解できるのは日本人の特権、強みだと思う。
.

加えて音声では表せない魅力でもある。
.

日本語の大疑問 眠れなくなるほど面白い ことばの世界
「日本語の大疑問 眠れなくなるほど面白い ことばの世界」を読み終えた。 . . 国立国語研究所に寄せられた日本語に関する様々な質問に、研究者や専門家が答えたものをまとめた本らしい。 . . ■ . .  実際のそういうタイプの人々がそのように話すわけでもないのに、キャラクターがそういう話し方をするとなぜか「そういうタイプ」の人のイメージを呼び起こすこと。 . ...

.
最後に一番刺さった件を2つ
.
.

人々が私を笑いものにしていたことを知ったのはつい最近のことだ。それなのに、知らぬ間に私は自分自身を笑っている連中の仲間に加わっていた。そのことが何よりも私を傷つけた。
.
.

「知能は人間に与えられた最高の資質ですよ。しかし知識を求める心が、愛情を求める心を排除してしまうことがあまりにも多いんです・・・これをひとつの仮設として示しましょう。すなわち、愛情を与えたり受け入れたりする能力が無ければ知能というものは精神的道徳的な崩壊をもたらし、神経症ないしは精神病すら引き起こすものである。つまりですねえ、自己中心的な目的でそれ自体に吸収されて、それ自体に関与するだけの心、人間関係の排除へと向かう心というものは、暴力と苦痛にしか繋がらないということ」チャーリイ・ゴードン
.
.

チャーリイはもう一度手術してもらえないんだろうか(笑)
.

博士と狂人
博士と狂人を見終わった(U-NEXTで550円) . . 学士号を持たない言語学博士マレーは、オックスフォード大学で英語辞典の編さん計画を進めていた。プロジェクトが困難を極めるなか、謎の人物から大量の資料が送られてくるように。その正体は、殺人を犯し精神を病んだ元軍医マイナーだった(U-NEXTより) . . 感想は・・・いい映画だった。 . 誰もが一度はお世話に...

.
そしてもう一つだけ
.
.

「誰でも友人の悩みには共感を寄せることができる。しかし、友人の成功に共感を寄せるには優れた資質が必要だ」オスカー・ワイルド
.
.

結果数十年越しになってしまったけれど、読めてよかったです。

.

.

.
にほんブログ村 ライフスタイルブログ 一人暮らしへ

小説
スポンサーリンク
独身、一人暮らしの日記

コメント

タイトルとURLをコピーしました