「LIFE SHIFT2 100年時代の行動戦略」を読み終えた。
.
.
著者の本は前作「ライフ・シフト」と「ワーク・シフト」を読んだことがある。それらの内容をアップデートした続編だ。
.
.
■
.
.
社会的開拓者としてあなたが自力で成し遂げられることはたくさんある。しかし、あなたの選択と決断は他者と無縁ではない。
.
.
人間を生産ラインに立たせるわけにはいかない。そんなことをすれば、人間のスピードまでペースを落とさなくてはならなくなる。
.
.
いま先進国で生まれた子どもは、100歳以上生きる確率が50%を超す。年齢層別に見た場合、いま世界で最も急速に人口が増えているのは100歳以上の層なのである。
.
.
[寿命回避速度] 毎年、平均寿命が1年以上延びるようになること。もしこれが実現すれば人類は不死の世界に突入する。
.
.
正式や教育を全く受けていない女性は、生涯の間に平均7人以上の子どもを産む、それに対し、初等教育を受けた女性は4人、中等教育を受けた女性は2人しか子どもを作らない。
.
.
[リミナリティ] (過去の確実性が失われた場合など)人生で宙ぶらりんの状態のこと。
.
.
好奇心の強い人は創造的な解決策に到達しやすく、型にはまった思考や誤った思い込みに至る可能性が比較的小さい。
.
.
年齢を重ねることを前向きにとらえている人は、否定的にとらえている人に比べて平均7.5年長く生きる。
.
.
67歳まで働いた人は、65歳で引退した人に比べて67歳の時点での死亡率が20%以上低かった。70歳まで働いた人は、65歳で引退した人に比べて70歳での死亡率が44%低く、72歳まで働いた人は、65歳で引退した人に比べて72歳での死亡率が56%低い。
.
.
雇用主があなたのスキルを向上させ、新しいステージに向けた計画を立て未来のために資金面の準備をし、キャリアのさまざまな選択肢を検討してくれる時代ではなくなる。
.
.
3ステージの人生では、人々が会社に加わる入り口はひとつだけ。そして入社後には、原則として直線的な職業人生が待っている。その会社で数回の昇進を重ねやがてキャリアが頭打ちになるのだ。
.
.
多くの場合、ある人が職を去ることを決めるのは本人ではなく勤務先の会社だ。
.
.
「人は金を稼ぐために健康を犠牲にし、健康を取り戻すために金を犠牲にする。また、未来を心配しすぎるあまり現在を楽しめない。その結果、現在を生きることも未来を生きることもできなくなっている。そして、自分の命が永遠に続くかのように日々を漫然に生き、真の意味で生きることがないまま死んでいく」 (ダライ・ラマ14世)
.
.
親にとって子作りの狭い意味での経済的メリットが弱まるにつれて、子どもは投資商品というより高価な耐久財のような性格が強まっている。
.
.
男女の生涯所得が同等と予測できてはじめて、夫婦が稼ぎ手の役割と家事や育児の役割を等しく分担しようと考えることが当たり前になる。
.
.
一部の世代には多くが与えられ、一部の世代には多くが要求されている。 (フランクリンルーズベルト)
.
.
世代のレッテルは、世代間の共通項よりも相違点をことさらに強調し、世代間に結束ではなく世代間の対立を生みかねないのだ。
.
.
コミュニティ活動はかならずしも金銭的報酬を伴うものではないが、時間とスキルを提供した人たちは計り知れない報酬を得られる。
.
.
「社員には旺盛な知的好奇心をもっていてほしい。社員が研修を受けずそのまま会社にとどまるよりは、研修を受けて会社を出ていくほうがましだ」
.
.
激しい変化の時代に未来を継ぐのは学び続ける者である。学び終えた者は往々にして、もはや存在しない世界で生きる術を身につけているにすぎない。
.
.
ハーバード大学で教育を受けるけれど、ハーバードの学位を授与されないのと、授業を受けずにハーバードの学位だけ受け取るのと、どちらかを選べと言われたらあなたはどちらを選ぶだろうか。
.
.
[フレキシキュリティ] フレキシブルとセキュリティを組みあわせた造語で、採用も解雇も同じくらい簡単に行える制度のこと
.
.
恋人探しサイトの「マッチ・ドットコム」の会員は4人に1人が53~72歳だ。
.
.
人生全体に占める不健康期間の割合は1990年以降あまり変わっていない。
.
.
ある人がどのような老い方をするかは、その人の過去の行動に大きく左右される。今の若者が高齢者になったとき、どのように老いるかは、今取っている行動に影響されるのだ。
.
.
[コーホート平均寿命] 将来の医療の進歩も踏まえた上での平均寿命。ピリオド平均寿命は考慮しない。ちなみに前者のほうが後者に比べて平均寿命は10年ほど伸びる。
.
.
富は海水に似ている。海水を飲めば飲むほど、ますます喉が渇く (ショーペンハウアー)
.
.
以上引用です
.
.
■
.
.
感想は・・・面白かった。
.
これからの時代の人生設計の本だ。
.
立場が違う架空の人物を設定して物語が進んでいくので、内容が入ってきやすいだけじゃなく、日本の事例もたくさん取り上げられているのでとても身近に感じられる。
.
誰もが読んでおいて損はないんじゃないかなと。
.
特に若い世代に読んで欲しい。知識をより長く享受できるからね。
.
.
どういう性格でどういう価値観でどういう人生を送りたいかは人それぞれだ。一方で、良い人生を送りたいのはみんな同じだと思う。
.
まずは「自分を知ること」が大事なのかなと。
.
少しでも自分と向き合う時間を作って自身を掘り下げていく。そうすることで行動に移れる。年齢を重ねるごとに人生の中の優先度も変わっていくだろうからその都度修正していく・・そんな感じだろうか。
.
この本では「ありうる自己像」と表現されている。
.
・・・
・・・
・・・
.
これが中々難しい(笑)
.
.
お金、時間、健康、仕事、友人、恋人、家族など、人生の中の優先順位、その人にとっての「良い人生は」その都度変わっていくと思う。
.
少し前のベストセラーで例えるなら「君たちはどう生きるか」だ。
.
巻末を見ると既読の本もかなり引用されている。関連のある本はリンクを貼っておいたので良かったらどうぞー、合わせて読むとより深く読めると思います。
.
.
コメント