「バチカンの狂気 「赤い権力」と手を結ぶキリスト教」を読み終えた。
.
.
著者はジェイソン・モーガン氏で自身もカトリック信者だそうだ。
.
帯に推薦文を書いている飯山陽さんは読んだことがあるが、この人の本を読むのは初めてだった。
.
.
■
.
.
例外があるとはいえ、今日のカトリック教会、とりわけバチカンは反社会的、反人道的、そしてグローバリストに仕える組織となってしまいました。
.
.
黄潔夫は、ナチス政権化で人体実験をし「死の天使」と恐れられたヨーゼフ・メンゲレが現代に甦ったような人物であり、バチカンが会議に彼を招いたことはあまりにも信じがたい話です。
.
.
合意の内容は、中国政府が中国における司教の任命権を持つなど、これまでバチカンの手にあった権威を習近平に明け渡すというものでした。バチカンからの承認が無いまま中国政府が勝手に任命し、そのため教会から除名は破門をされた偽の司教8人を、教皇がそのまま認めることになりました。
.
.
[ザンクト・ガレン・マフィア] カトリック教会の改革を目指す高位の聖職者たちの非公式なグループのこと。教会の中の近代主義たちで、教会の中から教会を破壊することを目的に活動している。
.
.
[ラベンダー・マフィア] カトリック教会の内部に存在するゲイの秘密組織
.
.
マルセロ・サンチェス・ソロンド大司教はバチカンの会合で「現時点では、教会の社会的な教義を最も体現しているのは中国人です」と発言しました。バチカンから見れば中国という国は中国共産党が支配する14億人の奴隷でできている理想の社会で、それがカトリック教会の教えの実現の模範を考えるということです。
.
.
毎年復活祭の前に行われる「十字架の道行き」は非常に静粛な儀式です。イエスが十字架を背負い、エルサレムにあるゴルゴダの丘への道を歩まれたことを偲び、私たち人間が犯しているいくつかの罪を反省しも黙想するものです。しかし、驚くことにバチカンは2022年に、この「十字架の道行き」を取り行うのをやめて、地球温暖化の危険を叫ぶグレタ・トゥーンベリを列福する行事を行いました。トゥーンベリ以外に、この時「聖人」として扱われたのはバイセクシャルの活動家とか、左翼ジャーナリストとか大量の不法移民がアメリカ合衆国にスムーズに入国できるよう手助けをしている神父でした。
.
.
LGBTQミサとは神父がミサを捧げる時に、そのミサのために教会をLGBTQを象徴する色である虹色の旗で飾ったり、神父が虹色のストールを肩にかけたり、ミサの中で同性のカップルを祝福したり、十字架にまでも虹色の飾りを付けたりする「ミサ」で、まさに神を冒涜するために行われるかのようなものです。
.
.
ゲーガン司祭は児童を性的に虐待する数多くの犯罪者の中でも、最低最悪の1人でした。最終的に彼は、30年以上にもわたるカトリック教会でのキャリアを通して、6つの教区を異動になり述べ130人以上の少年を性的に虐待していたことがわかっています。
.
.
アメリカの刑務所の中では、児童への性的虐待の罪で収監されている囚人は長く生きられません。他の(子供のときに性的虐待された)囚人によって殺害されることが多いからです。
.
.
2021年10月に発表されたフランス国内のカトリック教会における性的虐待に関する報告書は2500ページにまで及んでいます。この報告書によると、1950年以降、推定33万人の未成年が性的被害を受けているということです。
.
.
LGBTCJが目指していることは、カトリック教会の教えを守らせることによって、同性愛者を罪から解放することではありません。それどころか、カトリックの教えを変えることによって同性愛者を罪の意識から解放することなのです。
.
.
フランシスコ教皇は、難民や移民を無制限に受け入れることや、違法移民まで秩序ある社会へ受け入れることを求めます。そして常に「平和、平和」と唱えているのです。真実の平和とは、人々が自分の心を見つめながら自分に正直に生き、自分が犯した罪の償いをきちんとし、隣人に手を差し伸べ、彼らの幸せを願い道徳的に正しい人生を送っている人々の住む社会にもたらされるものであるべきです。教皇は、ただヒッピーのように無責任な人生を送り、大きな混乱を生み出し、それで大問題が起きれば「神様、助けて下さい」と叫ぶというような人々をも助けるのが憐みの意味だと言っています。これは神に対しての大きな侮辱です。
.
.
以上引用です
.
.
■
.
.
感想は・・・予想以上に衝撃的だった。
.
まず読了して思ったのは、煽動的な陰謀論や都市伝説の類には思えなかった。もちろん完璧ではないかもしれないけれど、実名とソースが記載されていて、映画化されてるくらいだからね。
.
.
何よりインターネット上の匿名記事とは違い、著者本人がリスクを承知で実名で上梓している。
.
.
ローマ帝国から現代までの政治とカトリックの結びつきとその変遷がよく分かる。純粋だったものが、どんどんと世俗的になり取り返しがつかないところまできたという感じだろうか。
.
つまるところ、神(イエス)の教えと引き換えに金と欲を手にしていると。
.
大半の神父はしっかりと職務を全うしているんだと思う。しかしながら上位の枢機卿たちは子供をはべらせるのに忙しいようだ。教師と同じく「聖職者」の仮面を付けているから一層タチが悪いよね。
.
悪党の顔をしているマフィアのほうがまだ潔よい。
.
もうね、どうせ司教、大司教、枢機卿らは結婚も禁止なんだからいっそのことハレムのような宦官を条件にすればどうだろう?
.
.
これは言い過ぎだろうか(笑)
.
公式には同性愛を認めないのに、個人としては同性愛者として生きているという。どんな偽善だよ。
.
.
自分が思い描く、カトリック教徒のぼんやりしたイメージは、基本的に同性婚反対、中絶反対、そしてワクチン接種にも否定的という感じだった。これもかなりステレオタイプだけれど。
.
あとね、宗教は左翼的な思想やフェミニズムに利用されやすい面もあるのかなと。悲しいかな、現実は持ちつ持たれつ、ウインウインなのかもしれないね。
.
.
読んでいるうちに保守とリベラルの線引きが分からなくなってくる。
.
時代が変わろうとも上に書いたような普遍的な価値観を持ち続けるのが真の保守なんだろうか。保守というのも行き過ぎると原理主義者になるんじゃないかな。
.
女性は教育を受ける権利がなく、外出も一人でできなくて、罪を犯せば路上でムチ打ちにされるのは、どう考えても時代にそぐわない。
.
そもそも宗教にとって「変えるべきものと変えてはいけないもの」は何なんだろう。間違ってもそれが「カネ」で左右されるべきではないよね。
.
.
最後に
.
わたしがあたながたを愛したように、あなたがたも互いに愛し合いなさい。人がその友のために自分の命を捨てること、これよりも大きな愛はない(ヨハネによる福音書:第15章12-13節)
.
面白かったです。
.
.
コメント